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北条麻衣(ほうじょう まい)は進学校として知られる私立葉山学園に
勤務する養護教諭、いわゆる保健の先生。落ち着いた雰囲気と柔らかな
物腰、それに内面からにじみ出る美しさに育ちのよさが感じられる。
一見スラリとしているが抜群のプロポーションを誇り、清楚ななかにも
学生にはない大人の色香がほのかに漂っている。
『学園のマドンナ』と謳われ、学生・教師ともにファンが多く、着任
初日には独身男性教師たちが入れ代わり立ち代わり保健室を訪れて、
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次々に交際を申しこんだ、という噂まであるほどだった。
また男子だけではなく女子にも人気があり、中には麻衣に会うために
わざわざ保健室を訪れる学生も多い。特に『学園のアイドル』とも
噂される川嶋皐月(かわしま さつき)は麻衣の事を姉のように慕い、
足繁く保健室へ通っていた。麻衣自身もそんな皐月の事をまるで
妹のように可愛がり、充実した日々を送っていた。そうして何事も
順調なように見える麻衣だったが、一つだけ悩みを抱えていた。 |
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それは、実の弟の智洋(ともひろ)のことだった。麻衣と智洋の両親は
世界的に有名な音楽家で、家を留守にすることが多く、麻衣は両親の
代わりに智洋の面倒を見てきた。しかし寂しい思いをさせたくないと
思うあまり、つい甘やかせてしまったせいか智洋は内気でひ弱に育って
しまった。そのことに責任を感じた麻衣は、弟の姉離れを促すために
家をでて一人暮らしをはじめたのだが、心配は尽きることが無かった。
特にここ最近、智洋は怪我をして保健室に来る頻度が高くなっていた。
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今日も、智洋はクラスメイトの皐月に連れられて保健室にやってきた。
その傷は明らかに誰かに殴られたものだったが、何も喋ろうとしない
智洋の気持ちをくみ、麻衣は深く追求はしなかった。
これも智洋が強くなるための試練なのだと自分に言い聞かせながら……。
そんな日の放課後。日が傾き、ほとんどの学生や教師たちが下校した
校舎はひっそりとしている。麻衣も帰り支度をしようと思ったその時、
保健室のドアが乱暴にノックされた。
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(……誰かしら。こんな時間に)
小首をかしげながらも白衣のボタンを留め直すと、いきなりドアが開き
見上げるような大男が入ってきた。ブレザーの前を大きくはだけて
ネクタイをだらしなく緩めた姿から、彼が真面目な学生でないのは
一目瞭然だ。短く刈りこんだ頭髪に身長百九十五センチ、体重百キロを
超える筋骨隆々とした巨躯。それは智洋や皐月と同じクラスの
不動拓也(ふどう たくや)だった。柔道部のマネージャーを |
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レイプした等、良くない噂のつきまとう拓也に警戒心を持つ麻衣だが、
「相談に乗ってほしい」と言う寂しげな姿に、思わず弟の姿を
重ねてしまい警戒を緩めてしまう。そうして、いざ悩み事を
聞こうと向き合うと、拓也は本性を現して麻衣に覆いかぶさってきた。
あっという間に押さえつけられ、両手足をベッドに縛りつけられる麻衣。
身体を拘束されてもなお抵抗しようとする麻衣だったが、拓也は
悪魔の言葉を呟いた。「一発犯らせてくれよ。そうしたら命だけは |
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助けてやらないこともないですよ」 |
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その言葉に、麻衣は智洋の怪我の原因が拓也だと悟る。
(そんなのダメよ…わたしのせいで…。トモくん、ごめんなさい…)
ひ弱に育ててしまったという自責の念が心を揺さぶる。
「一回だけで許してやるよ。たった一回我慢すれば、
愛する弟は助かるんだぜ」拓也の「一回だけ」という言葉に、
麻衣はついに屈してしまう。弟のためだと自分に言い聞かせ凌辱魔に
身を差し出す麻衣だったが、これは序章に過ぎなかった。 |
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